金融資産とは?種類や特徴、実物資産との違いをわかりやすく解説

金融資産とは?種類や特徴、実物資産との違いをわかりやすく解説

「金融資産ってなに?」「金融資産と実物資産の違いが分からない」と思ったことはありませんか?この記事では金融資産の種類や、金融資産と実物資産の違いからどのような比率で投資すればいいのかを解説します。正しく理解して将来のための資産について考えましょう。
この記事はINOVE(イノベ)が提供しています。INOVEは第一住建グループが運営する新しい不動産総合サービスです。

金融資産とは?具体的な種類を紹介

資産には、大きく分けて「金融資産」と「実物資産」があります。
まずは、それぞれの違いやメリット・デメリット、具体的にどのようなものがあるのかを解説していきます。

「金融資産」とは?「実物資産」とどう違う?

金融資産とは、現金を含めた実態を持たない資産のことで、実物資産は反対に形があり、それ自体に価値がある資産のことです。具体的には以下のものが、金融資産と実物資産になります。それぞれのメリット・デメリットも併せて表にしているので参考にしてください。

ここからは、それぞれの金融資産の特徴を解説していきます。

金融資産の種類:現金、預貯金

現金は当然金融資産に含まれます。
日本円だけでなく、外貨も同様に金融資産に含まれますが、為替変動リスクがあるので注意が必要です。
場合によって現金は、金融資産として加味されないこともあるので、銀行ローンの審査の際など、確実に金融資産としてみられたい場合は預金をするといいでしょう。

金融資産の種類:株式

株式というのは、株式会社が出資してもらった人に対して発行する証券のことで、現金同様に外国株も含め金融資産になります。企業の損益が投資家の損益に影響することもあり、購入した時よりも、値上がりする場合も値下がりする場合もあるので注意が必要です。
企業によっては配当金や株主優待を受け取れるというのが、大きなメリットです。

金融資産の種類:債券

債券とは、国や政府・地方公共団体、企業など(発行体)が、投資家から資金を借り入れるために発行する有価証券です。また、外国債も含まれます。簡単に説明すると、投資家はその債券の発行体にお金を貸しているということです。
債券は、お金を返す期限が決まっており、満期になると投資家にお金を返さなければなりません。投資家は、お金を返済してもらうだけでなく、あらかじめ決められた利息をもらうことができます。通常債券は同じ発行体の株式より低リスクです。また、国債に関しては、国が破綻しない限り元本が保証されるので、株式よりも安全な金融資産と言えるでしょう。

金融資産の種類:投資信託

投資信託とは、投資家から集めたお金を一つの大きな資金としてまとめ、運用のプロが株式や債券などに投資し運用する商品のことです。
投資信託は市場環境などによって変動するため、利益を得られることもあれば、投資した額を下回ってしまうこともあるので、金融資産として所持する際には変動リスクを考慮する必要があります。

金融資産の種類:保険

保険も種類によっては、金融資産になります。しかし、掛け捨て型の保険は金融資産として認められません。金融資産として認められる保険には、例えば、終身保険や個人年金保険、養老保険など貯蓄性を重視したものが該当します。
簡単に言うと、解約による払戻金や満期金がある保険は、貯蓄性があることから金融資産に含まれます。
生命保険控除により、所得税・住民税の金額が安くなるというメリットもあります。

金融資産の種類:商品券、小切手

商品券や小切手も金融資産に含まれますが、金融機関によっては金融資産として認められない場合があります。商品券とは、券面に記載された金額の商品を提供してもらう権利のある有価証券です。
贈り物に金銭を嫌う日本の風習から、ギフトとして使用されます。
小切手というのは、一定の金額の支払いを約束する有価証券です。商品券・小切手共に銀行などに金融資産として評価してもらいたい特別な理由がない限り現金化しておく方がいいでしょう。

金融資産の種類:その他

その他の金融資産としてあげられるのが、オプション取引や先物取引などの金融派生商品です。
どちらも似ているので、簡単に違いを解説します。先物取引は、あらかじめ決めた価格で将来の商品を売買することを約束する取引で、オプション取引は買う権利もしくは売る権利を売買する取引のことを言います。

金融資産について問われるときは

では、金融資産について問われる時というのは、どのような時でしょうか。
以下が金融資産について問われる時です。

・口座を開設する時
・大きなお金を動かす時

それぞれ解説していきます。

口座を開設する時

証券口座を開設する時に、金融資産がいくらあるのかという質問をされます。
証券会社は、顧客の情報を十分把握しておかなければならないと、投資勧誘及び顧客管理等に関する規則に以下のように書かれているからです。
正会員は、顧客の知識、投資経験、投資目的・動機、資産状況等を十分に把握し、顧客の意向と実情に適合した投資勧誘を行うよう努めなければならない。
引用元:投資勧誘及び顧客管理等に関する規則(PDF)

大きなお金を動かす時

大きなお金を動かす時にも、金融資産を聞かれます。例えば、不動産を購入する場合、ほとんど借入が必要になります。その際、金融機関に金融資産について必ず聞かれるでしょう。
なぜなら、金融機関は借入金の回収を高めるため、すぐに現金化できる可能性の高い金融資産を重視するからです。なお、不動産以外の実物資産の多くは金融機関の評価には含まれないことがほとんどなので、借入額を上げたい場合は金融資産の割合を上げておくといいでしょう。

将来のために資産について考えよう

ここまで、金融資産と実物資産について解説してきました。ここからは、将来のためにどのようなバランスがいいのか、解説していきます。

金融資産と実物資産・バランスはとれているか

金融資産と実物資産のバランスを考える時に資産三分法というものがあります。
一般には、「預貯金」「株」「土地」を指す場合が多いです。1つの資産に投資していると、なんらかのリスクによって大きな損失を出す可能性があるため、投資先を分散することでリスクが分散されるという考えです。
3,000万円の資産があるとすると、1,000万円を貯金、1,000万円を株式へ投資、1,000万円を不動産購入の初期費用として投資することが資産の三分法に基づいた正しいバランスということになります。

資産と負債(借金)のバランスはとれているか

まず、負債とは借入などのマイナスの財産のことです。主なものとして、住宅ローン、自動車ローン、教育ローンなどが該当します。不動産や自動車の購入時に現金が不足しているなどの場合、金融機関からの借入が必要となります。
その際、資産と負債(借入)のバランスが取れているかが、重要になってきます。
引用元:日本fp協会
画像のようなバランスシート(貸借対照表)を利用して、資産と負債のバランスを確認するといいでしょう。
もし、純資産があまりない、、あるいはマイナスの場合は、少しでも純資産が増えるような見直しが必要です。

資産があるなら相続に備えておこう

まとまった資産を持ったまま所有者が亡くなると相続税がかかります。このような税金への対策をしつつも資産価値の低下も抑えられる、このような相続対策を効率よく行える手段の一つが、収益物件を購入することです。
理由は以下の3つになります。

・現金を不動産に変えることで、相続税評価額が低くなる
・不動産を人に貸すことで、相続税評価額が低くなる
・借入を利用することで、マイナスの資産を作ることができる

とはいえ、やみくもに物件を選んだりしてしまうと、せっかく築き上げた資産を減らすことになってしまいます。
相続対策をする中で物件を購入する場合は、知識をもった不動産のプロに相談するのがおすすめです。

貯蓄と投資のバランスをとって賢く資産形成しよう

金融資産とは何か、金融資産と実物資産の違いについて解説してきました。
資産形成を行うには、ただ貯蓄すればよいという時代ではなくなってきています。金融資産や実物資産にバランスよく投資することでリスク分散にもなるので、この機会に考えてみてはいかがでしょうか。貯蓄と投資のバランスを上手に取って、将来のお金の不安を少しでも減らし、しっかりと資産形成していきましょう。

PICK UPピックアップ