【2023年版】不動産投資は利回り何%が適切か?

【2023年版】不動産投資は利回り何%が適切か?

「利回り」とは投資額に対してどのくらいの利益があるかを示した数値で、投資家が物件を選ぶ時の基準になる数値です。収益用不動産の販売サイトや資料にも必ず書いてある項目ですが、その数値は物件によってまちまちです。では、利回りは何%が適切なのでしょうか?本記事では、利回りの種類や特徴を交え、日本で投資をするなら最適な利回りが何%なのかを解説します。

利回りには3種類ある

冒頭で説明したようなところまでは一般的によく知られていますが、不動産投資では利回りの種類を目的によって使い分けることが大切です。

表面利回り

表面利回りとは、不動産投資においてよく用いられる利回りの一種です。この指標は、物件の年間賃料収入を物件の購入価格で割って計算されます。計算方法は以下の通りです。

表面利回り(%)=年間の家賃収入÷物件の購入価格×100

表面利回りは計算が非常に簡単で物件を購入する時に大まかな収益性を素早く把握し、数多くの物件から希望に見合った物件を絞り込む場合に有効ですが、運用中の維持費・管理費・税金などの経費を考慮しない初歩的な指標になるため注意が必要です。

想定利回り

計算方法は、表面利回りと同じですが、「想定した」という点が異なります。計算式は以下の通りです。

想定利回り(%)=年間で想定される家賃収入÷物件の購入価格×100

この指標は、新築時や、投資家が何らかの理由で1年のうち数か月賃貸募集を止めていた物件など、1年間を通して運用した実績がない物件の利回りを計算するのに有効な指標で、満室想定利回りなどとも言われます。

実質利回り

実質利回りとは、最もリアルな収益性を反映する利回りの指標です。この指標は、物件の年間賃料収入から運営にかかる全ての経費(管理費、修繕費、税金、ローンの利息など)を差し引いた純利益を、物件価格で割って計算されます。具体的には以下のような式で表されます。

実質利回り(%)=(年間の家賃収入-年間経費)÷物件の購入価格×100

実質利回りは、投資物件の真の収益性を評価する上で非常に重要な指標ですが、その計算には多くの要素が関わるため、慎重なデータ収集と分析が必要です。

利回りの特徴

新築<中古

新築より中古の方が利回りは高い傾向があります。新築の方が賃料設定を高くできる可能性が高く、維持・修繕にも費用がかからないため利回りも良さそうですが、計算式の分母となる購入価格が新築は中古に比べて圧倒的に高くなるため、一般的に中古の方が利回りは高いとされています。中古は新築に比べ初期投資金額が抑えられるため、短期間で投資費用を回収することも特徴的です。

都心<地方

都心と地方とでは地方にある物件の方が利回りは高い傾向があります。都心はビジネス・学校・観光などの施設が集まり、人の流入が多く、賃貸需要も高いです。しかし、この高い需要に対して供給が追い付かないくらい土地が少ないため物件価格が高騰し、従って物件の購入価格が高くなり利回りが低くなります。一方、地方では都心の反対で、物件価格が抑えられるため利回りが高くなる傾向がありますが、人口が少ない分、将来的な空き家のリスクなども抱えています。

鉄筋コンクリート造<木造

鉄筋コンクリート造の物件よりも木造物件の方が利回りは高い傾向があります。鉄筋コンクリート造は賃料設定が高くできる可能性もありますが、建築コストや維持・修繕費が木造よりも高くなるため、初期投資費用が高くなり利回りが低くなります。一方で、木造では建築コストや維持・修繕費が抑えられるため利回りが高くなる傾向がありますが、火災や地震などの災害リスクは木造の方が高くなります。また、木造は鉄筋コンクリート造に比べ耐用年数が短いため、短期間で利回り重視の回収を目指す必要があります。

不動産投資の利回りは何%が適切か

参考:第48回 不動産投資家調査(https://www.reinet.or.jp/pdf/REIS/publication_data48th.pdf)より筆者作成

上の表から、地方では5%前後ですが、東京では4%を切る程度が平均であることがわかります。平均相場を理解した上で、理想を相場の1~2%プラスした程度と考えて物件を探しましょう。

不動産投資初心者向けの物件の選び方

初めて不動産投資をする方は、物件が多くてどのような物件を買えばいいか迷ってしまうこともあります。そんな時は下記のようなことを意識して物件を選びましょう。

賃貸需要が安定しているエリアを選ぶ

不動産投資において絶対に欠かせないのは「部屋を貸す相手がいること」です。どんなにいい建物でも借りる人がいなければ賃料収入が入らず赤字になってしまいます。まずは、駅・商業施設・オフィス・大学などが近いエリア、人口の出入りが安定しているエリア、近くにコンビニやスーパーがあるエリアなど、賃貸需要が安定しているエリアを選びましょう。

まずは区分から

ワンルームの区分マンションからでも不動産投資ができます。無理に一棟マンションを買おうとはせず、まずは少額で投資でき、共用部の管理や維持をする必要がない区分投資から始めることをおすすめします。投資活動に余裕が出てきたらよりハイリターンが見込める一棟型へ切り替え、本格的に不動産オーナーとして投資活動をしていきましょう。

利回りだけではなく投資戦略に見合ったバランスがとれている物件を選ぶことが大切

利回りは不動産投資において重要な指標の一つですが、高ければ高いほどいいというものではなく、それぞれリスクもあるものになってきます。投資家の目的や戦略、リスク許容度に合わせたバランスの取れた物件選びが非常に大切です。特に、初心者の方や不動産投資の経験が少ない方は、専門的な知識や市場の動向を把握している不動産会社に相談することをおすすめします。プロのアドバイスを受けることで、より安全で効果的な投資を行うことが可能です。

第一住建グループでは、自社でも保有マンションを運用する不動産会社です。プロの不動産オーナーとして、同じ立場だからこそお客様に寄り添ったご提案ができます。収益用不動産の売買だけでなく、賃貸仲介やマンション管理の事業、大規模修繕など、不動産投資活動において必要なこと全てをワンストップで行う体制が整っています。初めて不動産投資をしようと思っている方、現状の運用状況に満足していない方は是非当社の力をお試しください。

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