不動産投資における初期費用の種類と目安|抑える方法と注意点も
- 投資
2022/12/05
不動産投資ではさまざまな初期費用が発生し、多額の資金が必要となります。そのため、事前にどのような項目でどれほどの金額が必要となるのかを把握しておく必要があるのです。本記事では、不動産投資における初期費用について、主な項目や費用の目安について解説していきます。
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目次
不動産投資の初期費用はどのくらいかかる?目安と種類
不動産投資ではさまざまな初期費用がかかるため、まずはどのような種類があり、どのくらいの費用がかかるのかを紹介します。
目安|価格や職種(サラリーマン・自営業・公務員)に左右される
不動産投資における初期費用の目安はおよそ物件価格の15%といわれていますが、実際の初期費用は人それぞれで異なります。その理由として挙げられるのが、人によってローンや融資を受けられる可能性および限度額が異なるという点です。
ローンや融資は受ける人が「サラリーマン」「自営業」「公務員」であるかによって大きく左右されます。
自営業や会社規模が小さい企業のサラリーマンでは収入が不安定とみなされ、ローンや融資が受けにくくなるのです。それに対して公務員や大手企業のサラリーマンは比較的収入が安定しており、融資が受けやすくなる傾向にあります。ローンや融資を受けることで初期費用を抑えやすくなります。
種類|不動産投資の開始時に発生する初期費用一覧
不動産投資における初期費用は主に以下のようなものがあげられます。
● 物件の頭金
● 仲介手数料
● 融資事務手数料
● 固定資産税
● 都市計画税
● 印紙代
● 登記費用
● 火災保険料
● 地震保険料
● 司法書士費用
● 不動産取得税
このように、不動産投資を行う際には物件の費用だけでなく、さまざまな手数料や税金などの費用が発生するのです。そのため、物件価格だけで安易に判断してしまうと、後々に発生する費用によって当初想定していた金額よりも大きな出費となってしまうので、注意しましょう。
シミュレーション|マンション一棟にかかる初期費用は?
つぎは、マンション一棟の不動産投資を行う際にかかる費用の算出方法をご紹介していきます。
【頭金】
頭金の目安は約10%~30%といわれており、物件価格が1億円の場合は最低でも1千万円の頭金を想定しましょう。
【仲介手数料】
不動産売買における手数料の割合は「宅地建物取引業法」という法律で定められており、売買額が400万円を超える場合の上限は「物件価格×3%+ 6万円」とされています。
【融資事務手数料】
事務手数料は2つのパターンがあり、定額型の場合の手数料はおよそ3万円~10万円に対して、定率型の場合は借入額の1%~3%です。
【固定資産税】
固定資産税の税額は「課税標準額(物件価格の約70%)×1.4%(税率)」で計算します。
【都市計画税】
都市計画税は固定資産税と計算式が似ていますが「課税標準額×0.3%」となるので注意しましょう。
【不動産取得税】
不動産取得税は原則として固定資産税評価額の3%となります。標準税率は4%ですが、令和6年3月31日まで不動産取得税の税率を3%にする特例措置が施されているのです。
(参照:国土交通省「不動産取得税に係る特例措置」)
【印紙税】
印紙税は不動産売買の契約金額によって異なり、1億円の契約の際は10万円となります。
(引用:国税庁「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置」)
【登記費用】
登記費用とは、物件を購入する際の登記に必要な登録免許税のことであり、新築建物を購入する際は0.4%、中古建物を購入する際は2.0%、融資を受ける際は0.4%の税率です。
【火災保険料・地震保険料】
保険料は物件や補償内容によって異なりますが、おおよその目安として最低月額3万円ほどを見ておくといいでしょう。
【司法書士費用】
登記などを司法書士に依頼する際の相場は約10万円〜15万円ほどとされています。
【注意】経費として計上できない初期費用
不動産投資における初期費用の中には経費として計上できる費用が多くあります。しかし、経費として計上できない費用もあるため注意が必要です。経費として計上できない費用は主に以下のような項目です。
● 不動産仲介手数料
● 団体信用生命保険の特約料
● 売主からの清算金(固定資産税・都市計画税など)
不動産投資の初期費用を削る!実践できる行動4つ
不動産投資ではさまざまな初期費用がかかり、トータルで大きな金額になりやすいです。そのため、少しでも初期費用を抑えたいという方がほとんどでしょう。そんなときは「徹底的に無駄を省くこと」が重要です。今回は実際に初期費用を削るためにできる行動を4つ紹介します。
①適切な頭金を設定する
不動産投資でローンを使う時には頭金として、数百万円~数千万円ほどの多額の資金が必要になるケースがほとんどであり、ローンで賄えない部分を頭金で削り、初期費用を抑えられます。
不動産投資における頭金の考え方
不動産投資の頭金を削ることで「購入のハードルが低くなる」「手元に資金が残る」というメリットがあります。しかし、その反面で「融資の審査が通りにくくなる」「利息支払いの負担が大きくなる」というデメリットもあります。そのため、頭金を削って初期費用を抑える際には収支のシミュレーションを行い、適切な金額設定が必要です。
【要確認】初期費用なしで投資を始めるリスク
不動産投資は銀行によっては頭金なしでローンを汲めるケースもあります。しかし、その場合はローンの借入金額が大きくなり、毎月の返済額も大きくなってしまうというリスクがあるのです。
②不動産会社から直接購入する
不動産投資における初期費用の項目として、不動産会社へ支払う「仲介手数料」をご紹介しました。しかし、不動産会社が所有する物件を購入する場合、不動産会社は仲介者ではなく売主となるため、仲介手数料がかからなくなります。
初期費用を抑えるために、あえて不動産会社が保有している物件から探すというのも1つの方法といえるでしょう。
③土地の価格だけで購入できる物件を探す
物件の中には「土地値物件」と呼ばれ、築年数が古いことで土地の価格だけで売買されている物件もあります。土地値物件を優先的に探すことで初期費用の削減ができるかもしれません。
④融資銀行との交渉に強い会社を選ぶ
不動産会社によっては融資銀行と親密な関係にあり、融資に関する交渉をしてくれる会社もあります。
その場合、不動産会社がどのくらい多くの金融機関と取引があるのか、頻繁に取引を行っているのかが重要となるため、事前に確認しておくのもいいでしょう。
不動産投資前に把握したい、初期費用以外のコスト
不動産投資において発生する費用は何も初期費用だけではありません。運用中や何かしらの理由で物件を売却する際にも費用が発生するのです。
それでは、運用中と売却時にかかる費用をそれぞれご紹介していきます。
運用中にかかる費用の内訳
運用中にかかる主な費用は以下のようなものがあります。
● 管理費
● 固定資産税・都市計画税
● 火災保険料・地震保険料
● 管理委託費
● 広告費
● 修繕費・修繕積立費
● リフォーム費
● ローンの返済
このように、毎月かかる費用もあれば、不定期に大きな金額の出費が必要となる費用もあるのです。そのため、初期費用を支払った後、毎月の運用も問題なくこなせるだけの資金を手元に残しておく必要があります。
売却時にかかる費用の内訳
物件の売却時にかかる主な費用は以下のようなものがあげられます。
● 仲介手数料
● 抵当権抹消登記費用
● クリーニング費
● 解体費
● 印紙代
仲介手数料や登記費用、印紙代は購入時だけでなく売却時にも発生するため、売却時は売却価格と出費の金額を把握しておくべきでしょう。
不動産投資なら第一住建にお任せください
今回は、不動産投資における初期費用に焦点をあてて解説してきました。ここまでで記述したように、不動産投資ではさまざまな初期費用が発生するだけでなく、運用中や売却時にも費用が発生します。
物件価格だけで判断をするのではなく、長期で見たときの収支バランスが重要となるのです。また、不動産投資は基本的に長期で行うため、信頼できる不動産会社を選ぶ必要があります。不動産投資に関する悩みがある方や始めようと検討されている方は、多くの実績や情報を有する第一住建に一度ご相談ください。