【コインパーキング投資】メリット・デメリットから大阪エリアの地域特性まで解説

【コインパーキング投資】メリット・デメリットから大阪エリアの地域特性まで解説

土地活用として駐車場を考える場合は、コインパーキング経営を選ぶと月極などと比べて収益性を重視することが可能です。今回は、コインパーキング経営に興味がある、関心があるという方向けに、月極駐車場との違いやコインパーキングのメリット・デメリットを紹介し、大阪でコインパーキング投資を成功させるポイントについて解説します。
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駐車場投資は月極駐車場とコインパーキングの2択

土地活用を手軽に始められるのが「駐車場経営」です。駐車場には2つのタイプがあり「月極駐車場」か「コインパーキング」にわけられます。月極駐車場は周辺にある駐車場の料金相場と駐車台数がわかると、簡単に収益予想を立てることが可能ですが、コインパーキングの収益性は稼働率によるところが大きく、実際に開業するまでは正確な収益性が把握できない面があります。

コインパーキング投資のメリット

コインパーキングは月極駐車場と比較すると、次のメリットがあります。
● 立地条件のよい場合には稼働率があがり、収益が大きくなる可能性がある
● 狭小地であっても開業しやすく、将来ほかの用途に転用する計画がある場合は、契約者がいないのでいつでも閉鎖することが可能
● コインパーキング専門会社との一括借り上げによる契約が可能なため、管理も不要で安定した収益を確保することが可能
● 高収益が期待できる立地であれば利益分配タイプの契約が可能

コインパーキングが赤字になりやすいと言われる理由

土地を所有している場合、コインパーキングは投資資金が大きくないため土地活用に適していると言われる一方、「赤字になりやすい」とも言われます。コインパーキングは狭い土地でも可能ですが、収益額は大きくなく稼働率が下がると赤字になることもあるのです。

ライバルが多いことや情報不足が主な原因

コインパーキングは月極駐車場と異なり稼働率が低くなるというリスクがあります。基本的に時間単価による時間貸しのため、夜間の稼働率が低下することを抑えておくことが大切です。稼働率を高めるには立地条件が影響するので、エリア選びが最も重要なポイントになります。オフィスや店舗が密集し夜間の利用も見込めるエリアとなると限定されるため、周辺の競合状態も綿密にリサーチする必要があるでしょう。

大阪でコインパーキング投資を成功させるためのポイント4つ

コインパーキング成功の鍵は立地の選択です。立地条件を考えるうえで大切なポイントは次の4つで、どれか1つでも見落としや不十分な検討で終わってしまうと、成功の確率は下がります。専門家を交えて検討する際においても、必ず押さえたい重要ポイントです。

エリア選びが重要

コインパーキングは月極駐車場と異なり稼働率が低くなるというリスクがあります。基本的に時間単価による時間貸しのため、夜間の稼働率が低下することを抑えておくことが大切です。稼働率を高めるには立地条件が影響するので、エリア選びが最も重要なポイントになります。オフィスや店舗が密集し夜間の利用も見込めるエリアとなると限定されるため、周辺の競合状態も綿密にリサーチする必要があるでしょう。

特に大阪市においては、都市計画や地域の交通状況を改善するために「建築物における駐車場施設の附置等に関する条例」が制定されており、商業施設やオフィスビルなどの特定の用途や規模をもつ建築物に対して、駐車台数・駐車スペースのサイズなどの条件が設けられています。これらはその地区内でのコインパーキング運営に対して補助金や税制面での魅力的な優遇措置を受けられる可能性がある一方、前述した規制による初期コストの増加や競合が激化するリスクもあります。

利用者の目的地や道順を想定する

大阪でコインパーキングを成功させるには、利用者がどこへ行きたいか、どの道を通るかをよく考え、道路の状況や周辺の施設も考慮に入れてパーキングを設けることが大事です。

例えば、大阪の人気スポット「心斎橋」や「梅田」付近にコインパーキングを設ける場合、これらの場所はショッピングや食事、エンターテインメント施設で人々が集まるため、特に週末や祝日は駐車需要が高くなります。パーキングを成功させるには、これらのエリアにアクセスしやすい場所に設置することが重要です。「心斎橋」を例に取ると、御堂筋や心斎橋筋のような主要な道路沿いにパーキングを置くと良いでしょう。これらの道は多くの人が利用するルートなので、途中で車を停めたいと思う人が増えます。また、パーキングが心斎橋ショッピングアーケードやアメリカ村のような人気スポットに近ければ、さらに便利です。

交通規制についても考慮が必要です。例えば、一方通行の道では、入りやすく出やすい配置が求められます。また、車線が多い道路では、パーキングの入口付近で渋滞が起こらないようにする工夫が必要です。

目的地としては、ショッピングやレジャーの他にも、近くのオフィスビルや病院、学校なども考えられます。これらの施設を利用する人たちもパーキングの顧客になり得るため、それらの需要も視野に入れて立地を選ぶと良いでしょう。

土地=空地ではない

従来の考え方では、コインパーキングに適した土地を探す際には「空き地」を探すことが一般的です。しかし、実際には古い建物が建っている土地や、利用されていないスペースがコインパーキングにとっての「最適地」となることが多々あります。

例えば、大阪市内の繁華街にある古いオフィスビルや商業施設の1階部分が空いている場合があります。これらのスペースは、立地が良いにもかかわらず十分に活用されていないことが少なくありません。これらをコインパーキングとして再利用することで、高い需要を見込むことができます。

また、敷地内に変形スペースや狭小スペースがある場合も同様です。例として、大きな敷地を持つ企業の本社や商業施設の敷地内に、奇形の土地や使われていない隅のスペースがあることがあります。これらのスペースは、そのままでは建物を建てるのが難しいかもしれませんが、コインパーキングとしては十分に利用価値があります。

さらに、既存の月極駐車場に空き区画がある場合も、コインパーキングとしての活用が可能です。月極駐車場の一部を時間貸しのコインパーキングスペースに転換することで、より多くの利用者にサービスを提供することができます。

このように、「土地=空地ではない」という視点で土地を見直すことで、意外な場所にコインパーキング経営のチャンスが潜んでいることに気づけます。大阪のような都市部では特に、土地の有効活用が求められており、古い建物や利用されていないスペースの再活用は、賢い投資戦略の一つと言えるでしょう。

周辺の建設予定の施設など最新情報を得る

コインパーキングの立地エリアがしぼれたら、エリア内の施設建設予定など最新情報を収集します。目的地としていたメインの施設よりも、魅力のある施設が建設される予定であれば、立地場所の再検討もあり得るでしょう。また、立地場所の変更はなく予定どおりとしても、交通動線の変化により予想稼働率が変わり、時間単価の見直しが必要になる可能性もあります。

特に大阪府内においては、三井不動産が行った門真市の再開発に継ぎ、うめきた2期地区開発事業「グラングリーン大阪」、大阪モノレール伸延、近鉄グループによる沿線主要駅周辺の再開発などが、2030年までに相次いで予定されているため、どこに、何が開発され、人がどのように動くことが想定されるか、をよく検討する必要があります。

コインパーキング投資の4つのリスク

コインパーキングは月極駐車場よりもリスクが大きく、次の4つのポイントを押さえておく必要があります。

1. 利回りは月極駐車場より高いが、稼働率が悪いと月極よりも低くなる
2. アパートなどのような節税対策にはならない
3. ランニングコストが大きい
4. 投資回収期間が長い

利回りが低い

コインパーキング経営は立地次第という面があります。事業としてのコインパーキングを評価するのに「利回り」を比較する方法がありますが、一般的にコインパーキングの実質利回りは5~10%程度です。

利回りは次の式で計算します。
利回り=(年間の収入-ランニングコスト)÷(土地の価格+初期投資費用)

夜間は稼働率が落ちるため1日平均の稼働率により、利回りは大きく変動します。時間単価と稼働率を変えてシミュレーションするとわかりますが、10%以上の利回りがあったとしても実際には大きく割り込む可能性が高く、利回りが低下する可能性が高いことを認識しなければいけません。

節税対策にはならない

市街地内の不動産には固定資産税と都市計画税が課税されます。200㎡までの小規模住宅が建っている場合は特例により固定資産税は通常の評価額の約6分の1に下がるため、固定資産税を抑えることが可能です。
しかし、コインパーキングを含めた駐車場は建物ではないため、固定資産税は通常の課税がされるため税金面でのメリットは特にありません。

ランニングコストが大きい

月極駐車は利用者が限定されるため特別な設備は必要ありませんが、コインパーキングは料金精算機やフラット板などの設備が必要になり、夜間でも車の出し入れや料金精算ができるよう照明設備が必要です。電気料金や設備のメンテナンスなどのランニングコストが、月極駐車場と比較すると大きくなります。そのため、稼働率が大幅に落ちると収支がマイナスになり、経営安定性を図ることが困難です。

資金の回収まで時間がかかる

土地代を含めた投下資金の回収には、実質利回りが10%とすると10年の年月が必要です。パーキング設備の耐用年数は3~5年と言われますが、メンテナンスによっては10年ぐらいまで使用できるケースがあります。しかし、メンテナンスが悪ければ本来の耐用年数よりも早く劣化するでしょう。稼働率が落ちると利回りが下がり、比例して資金回収期間は延びてしまいます。一般に投資回収期間は耐用年数の2分の1、できれば3分の1が望ましいとされており、例えば耐用年数が5年であれば1.7年ぐらいで回収できることがよいでしょう。

コインパーキングの市場動向

コインパーキングを取り巻く経営環境は、コロナ禍による外出自粛や経済活動自粛の影響もあり、いまだ厳しいものがありますが、パーキング業界の上場企業「パーク24」の2021年10月期決算報告では、下図のように回復傾向が見られます。

引用:パーク24株式会社 2021年10月期 決算説明会(PDF)

人口減少と若い世代における「車離れ」現象は、駐車場需要を後押しする要因とは言えませんが、都心部においての需要は今後も継続すると考えられます。そのため、都心部について立地について検討を重ねた利便性の高いコインパーキングなら、高い稼働率が期待できると言えるでしょう。

コインパーキングの初期費用

コインパーキングを始めるには、駐車場としての機能が発揮できなければいけません。そのために必要な初期費用は「整地費用」と「パーキング設備の設置費用」が挙げられます。また、土地がなくコインパーキング経営を始めるには、土地の購入か借地契約が必要です。

整地費用

整地は地面をならすだけではなく、車の頻繁な出入りによっても地盤が下がることがないよう転圧をしっかり行い、仕上げはアスファルト舗装を行います。費用は5,000円/平方メートルが目安ですが、大都市圏は2割程度上がることもあります。駐車場面積は1台あたり12.5平方メートルで計画すると、概算ですが費用の目安を立てておくことができるでしょう。

設備の設置費用

コインパーキング経営に必要な設備は、料金精算機とフラット板・車止めがメインになります。付随して遠隔システムがあると便利です。また、防犯カメラや照明器具、看板も必要になります。駐車台数が10台以内の場合、費用の目安としては300万~400万円と言われていますが、地方都市と大都市では違いがあります。加えて周辺状況や土地状況によっても異なりますので、あくまでも目安と捉えてください。

土地なしでも始めても儲かるのか

土地を所有していなくても始めることは可能であり、用地は購入するか借地にするか、という選択肢があります。借地の場合は月間収入から地代を払うので、安定した利用の見込める立地が望ましいでしょう。購入する場合は資産として残すことができるので、毎月のランニングコストと固定資産税を最低限まかない、初期投資が回収できる収入があればよいという考え方があります。しかし、再投資や資金転用を考えた場合は、やはり利用率の高い立地が望ましいでしょう。

コインパーキングでの投資は不動産のプロに任せた方が確実

駐車場経営は不動産投資の一つのジャンルです。投資額は比較的少ないため、リスクは小さく感じますが、コインパーキングは立地条件が限られることが多く、稼働率が悪いと赤字経営になる可能性もあります。コインパーキング専門会社からのアプローチを受けるケースもありますが、不動産投資の専門家の判断を聞くことも必要です。土地活用を考えはじめた時や、駐車場経営を他人からすすめられた時には、迷わず不動産のプロに相談することをおすすめします。

 

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