コインランドリー投資は儲かる?注意点やメリット・デメリット解説

コインランドリー投資は儲かる?注意点やメリット・デメリット解説

コインランドリー投資は利回りが良くて手がかからないとよく耳にしませんか? 年々、コインランドリー投資を始める人が増えていっています。なぜならコインランドリー投資は、節税や利回りの良さが備わっており、サラリーマンの副業や個人投資家のあらゆるニーズを満たす特性を持っているからです。
この記事はINOVE(イノベ)が提供しています。INOVEは第一住建グループが運営する新しい不動産総合サービスです。
本記事では、コインランドリー投資のメリット・デメリットや注意点を解説していきます。最後に失敗談を紹介しているので、体験談も含めてコインランドリーを実際に始めるかどうかの判断材料にしてください。

コインランドリー投資とは

コインランドリー投資とは、そのままの意味でコインランドリーのオーナーになり、利益を得る投資方法です。
利回りが高く、人手がかからず、専門知識も必要ないため、サラリーマンの副業としてもおすすめです。

コインランドリー投資の基礎知識

厚生労働省が発表した「コインオペレーションクリーニング営業施設に関する調査(PDF)」によると、1996年には全国で1万228店舗だったコインランドリーが、2013年には1万6,693店舗まで増加しています。
この結果から分かるように、新規参入者が増えて競争が激化してきています。
初期費用は、個人経営かフランチャイズによって異なりますが、およそ2,000万〜3,000万円です。
初期費用の他に、以下のランニングコストがかかってきます。

・水道光熱費
・洗剤・柔軟剤代
・家賃
・リース代(設備をレンタルする場合)
・ロイヤリティ(フランチャイズ経営する場合)
・人件費(清掃のために人を雇う場合)
・ローン返済(融資を受けた場合)
・税金

などがあげられます。
水道光熱費は、だいたい売上の25〜30%が目安と言われているので、参考にしてください。他の業種に比べてランニングコストは安価な傾向なので、その点もおすすめの投資方法になります。

コインランドリー投資が注目されている理由

次に、なぜコインランドリー投資が注目されているのか解説していきます。

共働き世帯の増加やクリーニング店利用率の減少

共働きの増加とともにコインランドリーの需要が高まっています。
「共働きで時間がないので、出来るだけ家事の負担を減らしたい」というニーズが増えてきているからです。コインランドリーは、大量の洗濯ができるため、洗濯する時間を短縮することができます。さらに、男女共同参画白書によると、2000年を越えたあたりから共働き世帯が増えてきているのがわかります。
また、クリーニング離れも理由の一つにあげられます。
厚生労働省が発表している「クリーニング業の実態と経営改善の方策(PDF)」によると、1990年から2015年の25年間で、クリーニング店の数はマイナス45%になっています。
これまでクリーニングに出すのが当たり前と言われていたスーツ・布団などが洗濯可能なものが増えたのが要因です。

節税効果も!コインランドリー投資のメリット

ここからは、コインランドリー投資のメリットについて解説していきます。
コインランドリー投資のメリットは、以下の4つです。

・小規模でも始められる
・空室のリスクがない
・人件費が抑えられる
・節税効果がある

小規模でも始められる

コインランドリーは、最小で5坪から始めることができます。
店舗が小さいことで利益は小さくなりますが、設備投資額などの初期費用を抑えることができます。
大規模店舗を出すことでかかる「初期費用」というリスクを抑えることが出来るのも、小規模で始めるメリットです。
また、小規模でやることによって店舗の掃除や、設備メンテナンスの手間が少なくなります。

空室のリスクが低い

不動産投資のリスクである、空室のリスクを抑えることが可能です。
賃貸アパートや賃貸マンションの場合、空室になると収入がゼロになってしまいますが、コインランドリーの場合、周辺に住んでいる方があなたのコインランドリーの利用を一斉にやめるというのは考えにくいため、急に収入がゼロになるという心配を減らすことができます。

人件費が抑えられる

コインランドリー投資をする場合、人件費がほとんどかかりません。
コインランドリーは無人経営が基本なので、清掃、集金、洗剤補充以外人手がかかることはありませんし、自分で対応する場合パートやアルバイトを雇う必要がありません。
また、アパート経営のように、入居者募集を管理会社に委託する手数料も必要ありません。

節税効果がある

コインランドリー投資では、以下の3つの優遇税制を利用できます。

・中小企業経営強化税制
・生産性向上特別措置法に基づく固定資産税の特例
・小規模宅地等の特例

中小企業経営強化税制とは、中小企業が設備投資を行う際に優遇が受けられる制度です。初年度から設備などについて一括償却もしくは、10%の税額控除を選ぶことができます。
コインランドリー投資で適用される優遇税制の2つ目は「生産性向上特別措置法」です。生産性向上特別措置法とは、固定資産税の中の「償却資産税」という事業用の機械や建物付属設備、器具備品にかかる税金が3年間免除されるという制度です。
3つ目の小規模宅地等の特例とは、相続税の減額を受けられるものです。コインランドリーは、400平米までの部分について80%の減額を受けることができるため大幅な節税になります。

赤字は避けたい コインランドリー投資のデメリット

ここまでメリットを解説してきましたが、ここからはデメリットについて解説していきます。デメリットも十分に理解した上で、コインランドリー投資を検討してください。

移転や方向転換が難しい

コインランドリー投資は、移転や方向転換が難しいです。
移転をする際は、移転先の建物の広さが同じとは限らないため、洗濯機などの設備を増やすか、もしくは売却する必要があります。
コインランドリー投資は、初期費用が高額になるため、途中撤退する場合、設備の買取価格が安いことで、大幅に赤字になってしまいます。そのため、途中撤退も難しいと言われています。
洗濯機などの設備はリースがあるので、リスクを抑えたい方は、リースも検討してみてください。
コインランドリー投資は、一度始めてしまうと、途中撤退や移転が難しいため、しっかりと事業計画を立ててはじめましょう。

防犯対策が必要

コインランドリーは、防犯対策が必要です。
なぜなら、コインランドリーは、基本的に24時間営業で無人のところが多く、両替機を狙った強盗や下着泥棒などの犯罪が起きる可能性があるからです。対策をしなければ、収益が落ちるだけでなく固定客が離れてしまうので、監視カメラを付ける等の対策が必要です。

コインランドリー投資の初期費用は約2,000万

ここまで、コインランドリー投資の基礎からメリット・デメリットを解説してきました。実際にコインランドリー投資を始めるにあたって気になるのは、必要な資金のことではないでしょうか。
ここからは、不動産の取得にかかる費用や設備の購入・内装工事にかかる費用について解説していきます。

不動産の取得や契約

20坪程度の標準的な店舗を経営する場合、マンションの1階などに店鋪を構えるケースが多くみられます。店舗を借りる場合、賃貸借契約の費用は地域によって異なりますが、保証金・礼金・仲介手数料・前家賃などを合わせると最低でも月額家賃の6カ月分は必要です。

設備の購入・内装工事

20坪の標準的な店舗でかかる設備の数は、洗濯機6台、乾燥機6台の合計12台程度の機械を設置することが一般的です。
下記に主な費用をまとめました。

フランチャイズ契約する場合は、さらに加盟金や販促費用がかかってきます。

利回りを上げるために立地にこだわる

コインランドリー投資は、立地が全てと言われています。では、コインランドリー投資を成功させるための条件はどのように考えていけばいいのか解説していきます。

コインランドリー投資におすすめの立地条件

コインランドリー投資は、立地が全てと言っても過言ではありません。
需要が高いか、認知されやすい場所か、アクセスしやすい場所かどうか、この3つは事前にリサーチしておく必要があります。主婦の生活圏内である、商業施設の近くに出店することで、買い物ついでに利用してくれる機会が増えます。
また、駐車場の有無も大切な条件になります。なぜなら、コインランドリーでは、大量の洗濯物や大きな布団を持ち込む場合がほとんどなので、徒歩より車で来店するケースが多いからです。
駐車場を作る場合は、洗濯物を運びやすいように導線を意識した作りにし、駐車スペースも広めに取るようにしましょう。
最近では、タワーマンションやマンションの近くもおすすめです。タワーマンションはファミリー層が多く、ベランダに洗濯物を干せないため大型洗濯機や乾燥機を設置することで、ニーズに応えることができます。

コインランドリー投資に失敗しないためのポイント

ここからはコインランドリー投資に失敗しないためのポイントを解説していきます。
失敗しないためにも、以下の2つの注意点は押さえておきましょう。

・ライバルとの差別化をはかる
・キャンペーンなどで集客のための工夫をする

ライバルとの差別化をはかる

コインランドリー投資で成功している人は、その店だけの強みを持っています。反対に失敗している人は他店と差別化できず、競争に巻き込まれています。
では、どこで差別化するのか。
例えば、最近コインランドリーにカフェが併設された「ランドリーカフェ」が注目されています。ランドリーカフェには、Wi-Fiが完備されている店舗もあり、洗濯や乾燥を待つ間、コーヒーを飲みながらゆったりとSNSや動画を見ることで、贅沢な時間が過ごせます。
また、ボルダリングを楽しめたり、マッサージチェアでくつろげたりとさまざまな点で差別化をはかっています。

キャンペーンなどで集客のための工夫をする

コインランドリーは天候に左右されやすいため、繁忙期と閑散期があります。そのため、新規のお客様を呼び込めるようなキャンペーンをやることで、将来的に常連客につながっていきます。
閑散期を乗り切るためにも魅力的なキャンペーンを考え、SNSやチラシを使って認知度を高めていきましょう。

コインランドリーの経営は個人かフランチャイズか

コインランドリー投資を行う際、まず決めなければいけないのが個人経営にするか、フランチャイズ経営にするかです。ここでは、個人経営とフランチャイズ経営の開業までの流れと、それぞれの特徴や注意点を解説していくので、理解した上でどちらにするのか検討してみてください。

個人経営

個人経営を行う場合、立地調査、資金計画の立案、店舗運営の企画・レイアウトの決定などを自分で行う必要があります。マーケットの調査も自分でやるため、ビジネスセンスも要求されます。
また、開業後の洗濯機などのメンテナンスや管理も自分で行うため、費用がかかります。しかし、ロイヤリティなどの支払いの必要がないため、売り上げは全て自分のものになるというメリットがあります。
個人経営は、「細かな計画を立てるのが好き」「店舗の経営経験がある」「自由に経営したい」と考える方に向いています。

フランチャイズ

フランチャイズでコインランドリーを経営する場合は、立地調査や商圏調査など、全て任せることができます。
フランチャイズが代行してくれるサービスには、以下のものがあります。

・毎日の清掃
・洗剤・柔軟剤の補充
・消費者コールセンター対応
・集金
・売上の管理
・トラブル対応
・店舗の近隣住民への対応
・販促活動

個人経営に比べ、初期費用がかかりますが、働きながら副業として経営する場合や、コインランドリー投資の知識がない方は、フランチャイズ経営がおすすめだと言えます。
しかし、フランチャイズ経営は、ロイヤリティの支払いなどがあるため、個人経営に比べ費用が高額になるというデメリットがあります。

「コインランドリー投資」と検索すると「詐欺」「赤字」が出てくるのはなぜか

コインランドリー投資と検索すると、ネガティブな記事を目にすることがありますが、それはなぜなのか?
ここでは、コインランドリー投資に失敗してしまった方の話を紹介していきます。失敗談をもとにコインランドリー投資の落とし穴にハマらないように注意していきましょう。

コインランドリー投資に失敗してしまった方の話

2016年11月に初期費用3,000万円を借り入れ、コインランドリー投資を始めた結果、毎月40万円の赤字が続いた方の話です。
当初営業マンから提示されたシミュレーションには、魅力的な数字が並んでおり、初年度から利益は少ないものの開業後しばらくすると月の売上額は、70万〜90万円になり、家賃や光熱費などのランニングコスト、借入金の返済額を差し引いた手残りは、毎月17万〜25万円になる計画でした。
ですが、実際に経営してみると売り上げは計画の半分にも満たず、毎月40万円の赤字を垂れ流し続ける地獄のような日々だったと語っています。
2017年の収支は、マイナス372万円という、あまりに悲惨な結果でした。
この失敗談からわかるように、営業マンのシミュレーションを鵜呑みにするのはやめて、自身でしっかり調査してやるようにしましょう。
また、いきなり大型店舗に投資するのではなく、小規模な店舗に投資することでリスクを抑えることができます。

ニーズと利回りの高さからコインランドリー投資はおすすめ

この記事では、コインランドリー投資について解説してきました。
コインランドリーは、年々ニーズが高まってきており、おすすめの投資法です。コインランドリー投資を始めるにあたっては、店舗の立地条件を優先して検討することが成功への近道となります。商業施設の近くなど、立地条件がよければ利回り10%以上で、一般的な不動産投資に比べると利回りが非常に高い投資と言えます。
よい立地を探すには、よい不動産業者に依頼するのがベストです。
コインランドリー投資を検討されている方は、まずは、条件の良い不動産屋を探してみてはいかがでしょう。

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