変形地を高く売却するためには?創業 50 年以上の大阪の不動産会社が解説

変形地を高く売却するためには?創業 50 年以上の大阪の不動産会社が解説

所有している変形地の売却について頭を悩ませている方は多いでしょう。一般的に、変形地の売却は難しいと言われていますが、それは一体なぜでしょう。また、変形地ならではの強みを活かして売却することはできるのでしょうか?この記事では、変形地を高く売却できるように、そのコツを詳しく解説します。

変形地とは?

変形地とは、一般的な四角形(整形)とは異なる形状の土地を指す言葉です。不動産における変形地は、その形状により、建築計画や土地利用の効率が変わるため、その特性を理解することは重要です。

細長地


その名の通り、長さが幅に比べて非常に長い土地を指し、その形状から「うなぎの寝床」とも言われています。道路に面していますが、大部分は裏側に伸びているため、住宅を建築するときには細長い間取りの建物が考えられます。一般的には、大きな土地を分割する時や、道路の拡張や新たな道路の開発する時に形成されます。

ほぼ三角形の土地


一辺が道路に面している三角形の土地を指します。角地とは異なり、一部が非常に狭くなっているため、建物の配置に工夫が必要です。しかし、その形状を活かした三角形の建物を建てることで、独特の風景を作り出すことができます。

旗竿地(専用通路の土地)


道路に面した路地状部分(敷地延長・専用通路)と、道路から奥まったところに広がる部分の2つで構成されているため「用通路の土地」またその形状が旗竿に似ているので「旗竿地」と呼ばれています。一般的には、大きな土地を分割する時や、すでに建物や施設が存在する土地の後方部分を開発する時に形成されます。

袋地・囲繞地


他の土地に囲まれており公道に接していない土地のことを指します。また袋地を取り囲んでいる土地のことを囲繞地(いにょうち)とい言います。建築基準法に応じた前面道路の整備がされていない状態で大きな土地を分割した場合に形成された土地と言えます。囲繞地は袋地や他の変形地に比べごく一般的な土地のようにも思えますが、袋地の所有者が公道に出るために敷地を通ることを法律で認められており、敷地の一部に制限がかかるという意味で売却時にはリスクを抱える土地と言えます。

 

変形地が高く売却できないと言われる理由

再建築不可のリスクがある

現行の建築基準法では、建築基準法上の「道路」に2.0m以上接しなければいけないとされています。建築基準法上の道路とは、原則幅員4.0m以上の道路のことを指します。(幅員4.0m未満でも特定行政庁が指定したものは建築基準法上の道路とみなされます。)建築基準法が現行のものに改正されるまでは敷地と道路の接する部分が2.0m未満であっても建物が建てられましたが、現状間口(敷地と道路の接する部分)を広げることができなければ再建築不可となり、家の建て替えなどができない土地となります。

日当たり・見晴らしが悪い

変形地の中には、細長地や旗竿地のように、建物が道路から奥まった位置に建てられるものがあります。これらの土地では、建物が他の建物に囲まれてしまい、日当たりや見晴らしが悪くなる可能性があります。これは、生活環境の質を重視する購入者にとってはマイナスの要素となります。

建築プランが限られる

変形地はその形状から、建築プランが限られることがあります。特に、細長地やほぼ三角形の土地では、効率的な間取りを考えるのが難しくなります。これは、自由に自分の理想の家を建てたいと考えている購入者にとっては制約となります。

銀行の担保評価が低い

銀行が不動産を担保として評価する際、土地の形状は重要な要素となります。変形地は上記のような理由から、一般的な形状の土地に比べて評価が低くなることがあります。これは、住宅ローンを組む際に借入可能額が減少する可能性があるため、購入検討者にとっては、頭金を多く用意しなければ買えない、購入してさらに売却する時に高く売れる可能性が低いなどのリスクがあります。

 

変形地のいいポイントは?

変形地のいいポイントは安く購入できるという点です。整形地と比べた時の価格は、不動産市場や地域によって異なりますが、大体2~3割程度安くなると言われています。広い土地であれば形状に合わせて建物を配置し、余った部分を駐車場や庭とすれば、土地を有効に利用することができます。また、旗竿地のように建物が道路から奥まった位置に建てられる土地では、プライバシーを確保しやすく、庭やテラスなどのプライベートな空間を設けることができるメリットもあります。このような工夫をすることで快適な空間が確保できるのであれば、尚且つ周辺相場よりも安く購入できることは購入検討者に対しての強烈な切り札となります。

 

高く売却する3つの方法

変形地が高く売れないと言われる理由、変形地のいいポイントを踏まえ、高く売却する方法をご紹介します。

① 隣地の所有者に相談する

隣地の所有者にこちらの土地を買い取ってもらえないか、または土地を売却するつもりはないか、訊いてみましょう。接道が2.0m未満の旗竿地、再建築不可の土地でも、隣地と一緒に取引することができれば接道2.0mを果たし、不動産を建築することができる土地として高く売却できる可能性が広がります。隣地の所有者が駐車場を欲しがっていたり、親族の家を近くに建てたいと思っている可能性はゼロではありません。また、隣地の所有者も売却を検討している場合には、同時に売りに出すことで2筆まとめて購入したいという人が現れる可能性もあります。

②不動産会社に売却の仲介を依頼する

この方法がベーシックに利用される方法です。まずは市場でいくらで売却できるか査定をしてもらいましょう。対象土地の近隣に競合が少なく、かつニーズの強い地域であれば、相場より高く設定した価格でそのまま売却できることもあります。また、不動産会社ならではのネットワークを利用し、競合物件が少なく・ニーズの強い地域などの特性があればタイミングによっては高く売却できる可能性があるでしょう。

③ 不動産会社に買取してもらう

一般的に買取になると仲介で売却した場合の約7割程度の価格になると言われています。「高く売却したいのに買取なんて…」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、買取にしかないメリットもいくつかあります。例えば、売却の仲介をお願いすると、成約価格×3%+6万円に消費税がかけられた仲介手数料を不動産会社に支払わなくてはいけませんが、買取の場合は不動産会社が買主になるため仲介手数料は必要ありません。また、不動産会社は現金一括で購入することが一般的なため、固定資産税をいつ売れるかも分からず支払い続けることもなく、不動産会社と条件がまとまり次第、早く売却できることもメリットです。

 

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