マンションの売却でよくあるトラブルとは?具体例を交え徹底解説します。

マンションの売却でよくあるトラブルとは?具体例を交え徹底解説します。

不動産の売買は取り扱う金額が大きく、生活に直結していることから些細なことでもトラブルに発展してしまうことがあります。
中でも、マンションの売却でよくあるトラブルは買主からのクレームです。
買主からのクレームにより、売主が費用を負担する、損害賠償を払う、このようなことはなるべく避けたいところです。
本記事では、よくあるトラブルの具体例やその解決法、トラブルにならないために知っておきたいことまで解説します。
この記事はINOVE(イノベ)が提供しています。INOVEは第一住建グループが運営する新しい不動産総合サービスです。

よくあるトラブル例・対応方法

騒音に関するクレーム

大通りに面しているマンションの場合は通勤ラッシュの時間や土日等に「車の走る音がうるさい」、小・中学校等の近くにあるマンションの場合は平日に「チャイムの音がうるさい」等とクレームを言われることがあります。
感覚の問題なので実際に物件の中で対象の音が不快に感じないかどうかを確認すればいいのですが、買主が物件の中を見ることができる時間は基本的に内覧時の1時間程のみです。
内覧時に確認できなかったことから「こんなこと聞いていない」と怒ってしまうのです。

対応方法

常識範囲内の音程度であれば特に対応する必要はありません。地方で生活上ほとんど車や近隣施設の音が聞こえない家でずっと暮らしてきた人には、少し車が通っただけでも過敏に反応してしまう場合があります。
ただし、交通量があまりにも多く継続的に音が聞こえる状態、著しく大きな音が聞こえる場合には念のため内覧時などに説明しておく方が良いでしょう。

隣接住戸の住民に対するクレーム

「上の人の生活音がうるさい」「隣の人が壁を叩いてくる」等、隣接する部屋の住民に関するクレームも多いです。
賃貸アパートの時には、問題となっている隣接住戸の住民が途中で引っ越し、問題が解決するかもしれませんが、分譲マンションの場合はそうはいきません。

対応方法

こちらについても「隣の部屋の話し声が聞こえる」「テレビの音がうるさい」など一般常識レベルであれば対応する必要はありません。
仲介業者に依頼して、買主へ管理会社や直接隣人に話して貰うように促して貰えれば解決します。
ただし、もちろん相性による新規のトラブルかもしれませんが、以前から継続してこの様な問題が見られる場合(売主自身も隣人トラブルにより引っ越したい場合は尚更)、売主には告知義務が発生します。
必ず内覧時には仲介業者や買主に伝えておくようにしましょう。

対象不動産に影響を及ぼすと思われる過去に起きた事件・事故に対するクレーム

この過去に起きた事件・事故とは、以前の言い方では心理的瑕疵にあたり、対象不動産に関して自殺・殺人等の事件があったことを指します。
また、近年多くなっているのは孤独死です。
家族に看取られながら自宅の中で亡くなるケースは告知義務が発生しませんが、お一人で亡くなった後、親族の発見までの時間がかかった…等になれば告知義務が発生します。
賃貸物件では事件が起こってから3年を経過するとその後は告知されることはなくなる、…等と言われますが、売買ではそうはいきません。
10年経ったとしても買主が懸念されることを売主が知っているのに言わなかったこと自体が問題なのです。

対応方法

上記の様に買主が少しでも懸念する様な事件があったのであれば告知しておく方がいいでしょう。また対象不動産の隣接住戸、共用部分についても、知っていれば同様です。
この件でクレームがあるとすれば「そんな事件があった部屋なら買わなかった」という声がほとんどです。
隠し通して後々大きなクレームになると多額の損害賠償を請求されるため、売却金額は抑えられるかもしれませんが、正直に話して理解のある買主に買って貰いましょう。

建物の状況に関するクレーム

マンションでは給排水管の故障がこちらの項目に該当します。
マンションだから給排水管は共用部分だと認識されている方が多いですが、実は給排水管も共用部と専有部分に分かれます。
マンションの上と下の階を繋いでいる縦菅は共用ですが、お部屋の各設備へと繋いでいる横菅は個人のものとみなされることが多いです。

対応方法

漏水等が発生していれば告知する様にしましょう。実際に引渡し直前まで住んでいたお部屋であれば給排水管も使用可能な状態が多いですが、長期間空き部屋にしていた等であれば要注意です。
なるべく売却活動をする前・引き渡し前には動作確認をしておきましょう。

設備に関するクレーム

こちらはキッチン水栓、給湯器、食洗器、浴室乾燥機、換気扇等、室内にある主要設備が対象です。
買主は住める状態をゴールとして購入予算を決めており、想定外に追加のリフォームや修理費がかかると予算オーバーになることからクレームを入れます。

対応方法

上記建物の状況同様、不具合があれば告知し、状態の確認をよく行っておきましょう。
室内の設備が使用可能かどうか定かでなく、確認も難しければ、リフォーム大前提で物件探しをしている人も多いので、売却金額は抑えられますが、設備の故障の有無を不明として告知すれば問題ありません。

告知方法について

口頭で言った言っていないにならないために、不動産会社が用意している「物件状況等報告書」「設備表」という書類で告知します。
物件状況等報告書は雨漏り、白アリ、主要木部の腐食、騒音、影響を及ぼすと思われる事件・事故、近隣との申し合わせ事項等、大きな項目について告知する書類です。
設備表は室内の設備の有無、故障不具合の有無について告知する書類です。
どちらも売却活動を始める時に記入し、その書類を根拠に不動産会社が購入検討者へ説明を行い買主を探します。

トラブルにならないために知っておきたいこと

ホームインスペクションを活用する

ホームインスペクションとは既存住宅状況調査技術者登録講習を修了した建築士が、第三者的な立場から住宅の欠陥の有無、劣化状況、改善すべき点などをチェックする検査のことです。
検査費用は5万円程度が相場とされています。あくまでも建物の検査のため設備については検査対象外です。
マンションにおいてのトラブルはほとんど設備起因のものなので、依頼する人は少ないのが実情です。

信頼できる不動産会社に依頼する

トラブル回避に最も重要なのは信頼できる不動産会社に販売を任せることです。信頼できる会社・担当者に任せればそもそも売却時のトラブル発生率は最小限に抑えることができます。
連絡がなかなか取れない、トラブル対応にあまり慣れていない会社・担当者だと、もしもの時に対応が遅れ、クレームが大きくなってしまう可能性があります。密に、調査・アドバイス・対応して貰える不動産会社を選びましょう。

まとめ

マンションの売却は取り扱う金額が大きく、生活に直結していることから些細なことでもトラブルに発展してしまう可能性があります。
トラブルを回避するためには、まずは本記事で解説したようなトラブルがあることを知っておくこと、信頼できる不動産会社に相談することが大切です。
少しでも気になるポイントがあれば早い段階で不動産会社に相談しましょう。

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