物件価値を維持! 知識と技術力を持った不動産管理会社の選び方

物件価値を維持! 知識と技術力を持った不動産管理会社の選び方

不動産への投資は、多くのオーナーにとって大きな決断です。その大切な物件が時の流れとともに価値を失ってしまうのは、誰もが避けたい事態です。そこで、不動産オーナーが見るべきポイントは「管理」です。また、その管理を行う不動産管理会社の選び方も非常に重要になってきます。この記事では、なぜ「物件価値の維持」=「管理」なのか、物件価値を維持する管理とは何か、物件の価値を長期間維持するための知識と技術力を持った不動産管理会社の選び方を詳しく解説します。

なぜ「物件価値の維持」=「管理」なのか


物件の価値は「立地」「建物」「管理」に依存すると言われます。
「立地」とは駅チカなどアクセスのいい場所か、周辺に商業施設があるかなどで判断され、
「建物」は希少性のある物件(専有面積、構造)かどうかで判断されます。

 

「立地」「建物」の価値形成基準が限定的、以下の項目(不動産鑑定評価基準より抜粋)参照。
1.住宅地域
(1)日照、温度、湿度、風向等の気象の状態
(2)街路の幅員、構造等の状態
(3)都心との距離及び交通施設の状態
(4)商業施設の配置の状態
(5)上下水道、ガス等の供給・処理施設の状態
(6)情報通信基盤の整備の状態
(7)公共施設、公益的施設等の配置の状態
(8)汚水処理場等の嫌悪施設等の有無
(9)洪水、地すべり等の災害の発生の危険性
(10)騒音、大気の汚染、土壌汚染等の公害の発生の程度
(11)各画地の面積、配置及び利用の状態
(12)住宅、生垣、街路修景等の街並みの状態
(13)眺望、景観等の自然的環境の良否
(14)土地利用に関する計画及び規制の状態

2.商業地域
(1)商業施設又は業務施設の種類、規模、集積度等の状態
(2)商業背後地及び顧客の質と量
(3)顧客及び従業員の交通手段の状態
(4)商品の搬入及び搬出の利便性
(5)街路の回遊性、アーケード等の状態
(6)営業の種別及び競争の状態
(7)当該地域の経営者の創意と資力
(8)繁華性の程度及び盛衰の動向
(9)駐車施設の整備の状態
(10)行政上の助成及び規制の程度
3.建物
(1)建築(新築、増改築等又は移転)の年次
(2)面積、高さ、構造、材質等
(3)設計、設備等の機能性
(4)施工の質と量
(5)耐震性、耐火性等建物の性能
(6)維持管理の状態
(7)有害な物質の使用の有無及びその状態
(8)建物とその環境との適合の状態
(10)公法上及び私法上の規制、制約等

 

「立地」「建物」どちらも購入時点で定まってしまうため、運用を始めた段階では変えることのできない条件です。しかし、「管理」ならオーナーの選択によっていくらでも変えることができます。
「立地」「建物」「周辺環境」は基本的に変更困難、しかし「建物維持管理の状態」の良否は物件価値に大きく影響する。
つまり、オーナーが運用中の物件価値を維持しようとすると、この「管理」をとにかくこだわる他ないということです。
「こだわる他ない」選択肢は複数実在するため表現として不適切、「賢明な選択」などポジティブな文言が妥当。

 

物件価値を維持する「管理」とは

清掃の徹底

物件の清掃は、その物件の第一印象を大きく左右します。物件の価値を維持するためには、エントランスや廊下の掃除はもちろん、外壁や窓ガラスの高圧洗浄、そしてゴミ置き場の掃除など、定期的な清掃スケジュールを設定し徹底することが必要です。定期的な清掃は、住民や訪問者に良い印象を与えるだけでなく、物件の価値を維持する基本的なステップとなります。

定期的な点検と補修

定期的な点検では、不具合の早期発見・解決を促します。例えば、水まわりの定期点検では水漏れの初期段階や排水の不具合を早期に発見し、パッキンの交換など必要最低限の補修で解決することができます。
「解決することができます」断言は危険。「トラブルを未然に防ぐ可能性を高めます」など様々なケースに適合する表現が妥当。
また、エレベーターのメンテナンスでは、部品の交換や最新の安全機能の追加を行い、快適な移動をサポートします。不具合の早期発見・解決することで、将来的な大きなトラブルや高額な修理費用を防ぐことができリスク回避にも繋がります。

大規模修繕

頑丈に造られている外壁や屋根も度重なる雨風や紫外線、地震により経年劣化は生じます。10~15年ごとの外壁の塗装は、劣化やひび割れを防ぎ、建物の美観を保つだけでなく、雨漏りのリスクの軽減、外壁材の長持ちに貢献し、建物の価値を維持します。

リノベーション

床座から椅子座へ、3世帯家族から核家族へ、とこれまでも変化してきたように、人々の暮らし方は時代とともに変化していくものです。この変化に伴い、住まいも変化していかないと時代遅れの物件になってしまいます。
「時代遅れ」判断が主観的、「物件競争力に影響」など客観的事実に基づく表現が妥当。
これを解決するのがリノベーションです。設備を最新設備に交換するだけでなく、間取り変更や家事動線の確保など時代のニーズに合わせたリノベーションが効果的です。
「解決」できるか否かは不明、「解決につながる有効な手法」など事実に即した表現が必要。

 

セキュリティの強化

物件のセキュリティを強化することで、住民の安心感を高め、物件の魅力をさらに向上させることができます。例えば、防犯カメラの設置は、エントランスや駐車場などの重要ポイントに配置し、24時間の監視を行うことで、不審者の侵入を防止します。
「不審者の侵入を防止」防止までは現実的に困難、「抑止力を発揮」程度の表現にとどめる。
セキュリティゲートやオートロックの導入では、住民以外の出入りを制限し、安全な住環境を実現します。
「安全な住環境を実現」因果関係が不明、「安全な住環境の実現に寄与」など事実を記載。

知識と技術力を持った不動産管理会社の選び方

不動産管理会社を選ぶ時には以下の様なポイントを参考にして選ぶことが大切です。

点検計画

前項で物件価値を維持する管理には定期的な点検や補修が必要であることを述べました。点検や補修を計画立てて、点検している項目を目視化し、ルーティーン化することは不動産管理の基本です。住民が安心して快適に暮らせるだけの点検が行われるかを必ず確認しましょう。

実績と経験

不動産管理会社がこれまでに取り扱った物件数、管理歴年数、物件の種類や規模などの実績や経験は必ずチェックしましょう。長い実績や経験がある会社は、多様なケースやトラブルに対応した経験が豊富であり、未来の問題にも柔軟に対応できる可能性が高いです。何社かを比較検討している段階では会社の公式ウェブサイトや資料で確認し、契約前の段階では直接担当者との面談などで具体的な数字や事例を確認することがおすすめです。

専門スタッフの配置

専門的な知識や技術が必要な場面で、迅速かつ適切に対応できる体制が整っていることは、物件の価値を維持・向上させる上で非常に重要です。建築や設備などの専門家が常駐しているか、または外部の専門家と連携しているか、会社の組織図や有資格者の所属内訳、提携している行政書士・弁護士などを確認しておきましょう。

コミュニケーション能力

インターネットなどを有効活用し、非対面でのやり取りが進んでいる傾向がありますが、日常の管理業務やトラブル時、住民への対応をスムーズに行い、物件価値を保つには、やはり電話や対面でのコミュニケーション能力が必須です。インターネットや知り合いからの口コミなど、実際のユーザーの声を参考にしつつ、直接自分でも担当者と連絡・面談して、対応の早さやコミュニケーション能力を確認することが有効です。

提案能力

単に現状維持の管理だけではなく、将来的な価値向上や住民の満足度向上のための提案ができるかどうかも見極める必要があります。例えば、近隣の再開発計画を見越したターゲット層の再設定の提案や、物件に付加価値をつけるリノベーションの提案、住民からの意見を反映させる提案などが考えられます。管理会社を選ぶ時に、実際に困っている事象について提案を求めてみましょう。具体的な改善策や新しい取り組みなど、前向きな提案があるかどうかをチェックしましょう。

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