相続税の還付請求とは?
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2023/03/03
土地や資産をお持ちの方が、一番よくお悩みになる税金は『相続税』です。
普段お抱えの税理士さんに頼んでいるから、相続税も同じ税理士さんに頼んじゃおう…。
なんて、安易に考えていませんか??
実は、税理士さんも病院のお医者様と同じで、得意不得意の税金がありすべての税金を網羅している訳ではありません。
普段、頼んでいらっしゃる税理士さんは、源泉徴収や資産税等の日常関与する税金は得意だと思いますが、たまに発生する、相続税にはその道のプロが存在します。そうです、心臓外科のスペシャリストの様に相続税のスペシャリストも存在するのです。
例えば、相続税の申告額を計算するのに、道路に接している面を変えるだけで土地の評価を下げることができ、申請金金額を下げることで税金を減らすことができます。
「一昨年、相続があったけど、うちはどうなっているのか判らない…損したのかな…。」なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方には朗報です。一度納めてしまった相続税でも、定められた期限内に税務署に更正の請求をし、その更正が認められた場合、相続税を還付(収めた税金が戻ってくること)される制度がございます。
相続税の還付をうけるには?
『更正手続きの期限』
相続税の申告が必要な方は、相続日(被相続に人がなくなった日)の翌日から10か月以内に相続税の申告書を提出し納税する必要があります。
この相続税の申告期限から5年間が更正の請求による相続税の還付が認められる期間となります。つまり、相続税還付の時効(期限)は、相続日から5年10か月になります。
還付の対象になるか?
上記でも少し記入しましたが、不動産を相続した場合、同じ不動産でも税理士によって評価額に差がある場合があります。
不動産の評価は、不動産関連法規の専門知識が要求されるほど難しく、不動産に詳しくない税理士さんの場合、過大評価してしまうことが多くあります。
また、多くの税理士さんは国税庁に睨まれるのを嫌い、きわどい評価は避ける傾向にあります。
相続税専門の税理士がもう一度チェックすることで、土地の評価を下げて、税務署に更正の請求をします。
更正請求が認められた場合、すでに払った相続税が戻ってくる可能性があります。
相続税が戻ってくる可能性があるケース
・自身で相続税の申告をした
・「相続税が高かった』「払いすぎた』と感じている
・相続税は法律で決まった税金なので、税理士はどこに頼んでも一緒だと思っている
・普段相談している税理士さんに申告を依頼した
・申告を依頼した税理士さんはあまり不動産に詳しくなさそうだった
・整形地でない土地を相続した
・土地についての現地調査がなかった
・測量を行っていない土地を測量せずに相続した
・申告書に付属書類(公図・路線価・住宅地図等)がなかった
・申告書が手書きだった
どれか一つでも当てはまった方は、相続税が戻ってくる可能性があります。
特に土地を相続された方は、相続税の申告時の土地の評価を見直す事で、相続委税を見直す事で、相続税が戻ってくる可能性があります。
土地相続の評価事例
相続申告における土地の評価事例は以下のようなものがあります。
・周りに比べて広い土地
・形のいびつな土地(不整形地)
・埋蔵文化財包材地
・線路や踏切に接している土地
・都市計画道路の予定地
・幅の狭い道路に面している土地・道路に接していない土地
・道路が2方向に面し片方の接面が小さい土地
・区分評価できる土地
・墓地に隣接している土地
・高圧線が通っている土地
・鳥居や祠がある土地
・傾斜のある土地や一部崖になっている土地
・臭気のある土地
・日当たりの悪い土地
・高低差のある土地
・実際の土地の面積が登記情報より小さい土地
・河川に面している土地
・市街地の山林
まとめ
相続税の申告の際には、見落としがちな箇所がたくさんあります。
一度申告されていても、5年10か月以内なら、更正手続き(還付請求)をすることで払いすぎた税金を取り戻すことが出来るかもしれません。
もし、過去5年10か月以内に申告をされた方がいらっしゃいましたら、是非一度、お気軽にご相談下さい。