法令遵守が大切! 不動産管理会社の法律・規制への対応力をチェック

不動産会社の法令遵守とは？

「法令遵守」とは、字の通り、きちんと法律を守りましょう、ということです。別名「コンプライアンス」とも言われ近年重要性が更に高まっており、しばしば耳にすることも増えてきました。一見当たり前のことのように思えますが、企業の利益を最優先にしてしまうと不道徳な行為をしてしまう可能性があります。当たり前の法令遵守を当たり前に遵守することが重要です。次に、法令遵守がなぜ重要とされるのか解説します。

法令遵守の重要性

法令遵守は、不動産管理会社が健全なビジネス運営を行うための重要な基盤となります。以下に、法令遵守の重要性をいくつかの観点から考察しましょう。

1. 法的リスクの回避

入居者からのクレームや訴訟が増加すると、オーナーが法的紛争に巻き込まれ、時間と費用がかかる可能性があります。法令違反に伴う法的トラブルや訴訟は、時間と費用がかかることがあり、オーナーにとっては大きなストレスと負担を引き起こす可能性があります。信頼性が低い不動産管理会社との契約によって、オーナーは入居者の流出や物件の状態悪化などに直面するかもしれません。

2. 信頼性と評判の維持

不動産管理会社が法令違反を犯すと、オーナーにも大きな悪影響が及びます。具体的には、入居者からの口コミや評判の悪化が、物件の信頼性を傷つけ、新たな入居者を獲得する難しさを引き起こすことで、空室率の上昇や収益の減少に繋がることが考えられます。最近ではインターネット上に誰でもコメントを残すことができ、その投稿者でないとそのコメントを削除することができないものもあるため、一度上がった酷評が長い期間残り続けてしまう可能性もあります。

3. 経済的影響の回避

不動産オーナーにとって、不動産管理会社の法令違反は直接的な経済的損失として現れる可能性があります。例えば、法令違反によってオーナーが罰金を課せられたり、入居者に賠償金を支払う必要が生じたりすることが考えられます。また、不動産管理会社が重大な法令違反を犯すと、その会社の運営資格が取り消される可能性もあるため、オーナーの物件が適切に管理されなくなり、他の会社に移管される可能性があり、これはオーナーにとって大きな損失となります。

不動産管理会社の法令違反はどのようなもの？

個人情報の取り扱い

不動産管理会社で管理する情報は個人情報に該当します。オーナー様の氏名・連絡先・住所・年収から始まり、その物件に住む入居者の氏名・連絡先・年収・保証人の氏名など、個人情報の塊です。このような情報を管理があまく流出してしまったとしたら、例え故意ではなくても法令違反を問われることになります。個人情報を流出すると形而上の罰則のみではなく、民事上の法的責任（損害賠償責任）も発生し、損害賠償額を支払う可能性が非常に高くなります。

重要事項説明

不動産は専門用語が多く一般の人ではなじみがなく契約トラブルを未然に防ぐために宅地建物取引業法では賃貸や売買の契約時には必ず宅地建物取引士の有資格者による重要事項説明を定めています。しかし、一つずつを説明していると長い時間がかかり、その不動産にかかるリスクを細かく説明するため、不動産会社が意図的に都合の悪い部分を省略して説明してしまうことも想定されます。この場合も1年以下の懲役若しくは50万円以下の罰金、もしくはその両方のペナルティが課せられます。

法律・規制への対応力のチェックポイント

法律や規制に対応し、法令を遵守する不動産管理会社かどうかを見極めるには、以下のポイントを確認しておくことがおすすめです。

1. 法律の熟知

不動産管理会社の担当者の法律知識は、オーナーの資産と信頼性に直結する重要な要素です。担当者の法的知識の正確さ、法律や規制が変わった際の対応スピード、そして対応の細やかさは、不動産管理会社の信頼性を判断する際の重要なポイントとなります。不動産業界は多岐にわたる法律や規制に関連しており、地域や国によっても異なる法的要件が存在します。したがって、不動産管理会社の担当者がこれらの法律や規制を遵守し、正確に理解しているかどうかを対面時の会話などを通じて把握することが重要です。また、法律や規制は変更されることがあるため、最新情報を追跡し、適切に対応できる柔軟性も求められます。不動産オーナーは、不動産管理会社の担当者が法的知識に関して信頼性を持ち、変更があれば速やかに対処できるかどうかを確認することで、法令遵守を確保したパートナーを選ぶことができます。

2. 契約の適正化

契約書や重要事項説明書が適正に作られているか、また契約行為も適正になされているかも重要です。法的な問題を未然に防ぐため、オーナーは契約書類が詳細かつ明確に作成されているかを確認する必要があります。具体的には、契約書や説明書が現行の法的規定に適合しているかを確認し、専門的な用語や法的表現が含まれている場合は、それが入居者にも理解しやすく説明されているかを見ます。

3. 定期的な法令監査

定期的な法令監査があるかも確認しておくといいでしょう。不動産管理会社は、外部の法律専門家や監査機関を利用して、一定の間隔で法令監査を行っているかを確認することが重要です。独立した第三者からの監査を受けることで、違反や法的な不備を早期に発見し、修正する機会を得ることができます。この監査プロセスは不動産管理会社の業務に透明性と信頼性をもたらし、法令遵守の実効性を高める重要な手段となります。

4. スタッフの教育とトレーニング

法令を遵守するためのトレーニングが社内であるかを不動産管理会社に確認してもいいでしょう。日々の業務に追われ改めて法令について個人が調べることは中々ハードルが高い可能性もあります。管理会社のスタッフに対して法令遵守の重要性について定期的に社内でコミュニケーション・トレーニングをする文化がある組織では、法令遵守が当たり前のこととして根付くため安心できます。

まとめ

不動産管理会社の法令遵守は、不動産オーナーのビジネスの安定性と長期的な成功に不可欠な要素です。法律や規制への対応力のある不動産管理会社を選ぶために、本記事で解説したようなポイントについて一度確認してみてはいかがでしょうか？

第一住建グループは賃貸からマンション・ビルの管理、資産コンサルティング、売買、建設までを手掛け、お客様の一生涯のパートナーを実現する総合不動産グループです。大阪を中心に創業から50年以上、管理戸数も9,700戸以上と築いてきた確かな実績と経験で、今では東京・名古屋エリアへも支店を置き、独自のネットワークを広げています。現状の管理会社で満足の行かない方は是非当社までご連絡ください。
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