満室経営を成功させる不動産管理会社はやっている!賃貸仲介業者に紹介されるための対策
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2024/07/31
不動産投資をする多くのオーナーが直面する課題の一つに、空室率の低減がありますが、ここで大きな役割を果たすのが不動産管理会社の対賃貸仲介業者対策です。賃貸仲介業者は、空室を埋めてもらうために欠かせない存在です。
本コンテンツでは、管理戸数10,000戸以上、創業から50年以上、入居率97%以上の実績を持つ不動産管理会社のノウハウを基に、満室経営を成功させる不動産管理会社が行っている賃貸仲介業者への効果的な対策を解説します。賃貸仲介業者に自らの物件を優先的に紹介してもらうための具体的な施策を紹介し、その実践方法を詳しく説明します。
目次
なぜ賃貸仲介業者対策が必要なのか?
不動産管理会社と賃貸仲介業者の違い
物件の空室率を低く保つには、不動産管理会社と賃貸仲介業者の役割の違いを理解し、それぞれの強みを活かすことが不可欠です。
不動産管理会社は、物件の管理全般を担当します。具体的には、賃料の回収、入居者対応、設備の維持管理、修繕など、日常的な管理業務を行います。彼らはオーナーの代わりに物件の価値を維持し、入居者の満足度を高めるためのサービスを提供します。これにより、長期的な安定経営をサポートします。
一方、賃貸仲介業者は、賃貸希望者と物件をマッチングさせ、物件の賃貸契約を成立させる役割を担います。仲介業者は市場の最前線で活動しており、最新の市場動向や賃借人のニーズを把握しています。彼らは広範なネットワークを持ち、多くの潜在的な借り手と接触するため、物件の露出を増やし、迅速に借り手を見つける力を持っています。
不動産管理会社が賃貸仲介業者対策をする理由
前述したように、不動産管理会社と賃貸仲介業者は、同じ不動産会社でもそれぞれ異なる専門業務を行っています。不動産の管理と仲介を両方行っている会社もありますが、より賃貸希望者への紹介頻度を上げ、成約率を上昇させたいと考える不動産管理会社は自社だけの仲介活動だけではなく、それぞれに地域に密着しながら賃貸希望者を見つけ、契約へと成立させる能力に長けた賃貸仲介業者に“いかにオーナーから預かった管理物件の賃貸仲介をしてもらうか”を工夫し依頼することで、より早期の成約を実現することが可能となります。
賃貸仲介業者に紹介されるための対策
関連記事:適切な募集活動で機会損失をゼロにする方法
市場でニーズの高い設備が付いていることを漏れなく登録する
賃貸物件のアピールポイントとなる設備情報を漏れなく記載することは非常に重要です。例えば、「インターネット無料」や「宅配ボックス」など、スマートフォンの普及を背景に近年の賃貸物件についていることがマストとされる設備条件を不動産管理会社が物件情報に登録し忘れた場合、埋まるはずだった部屋が空室になってしまうリスクが発生します。賃貸仲介業者は、不動産管理会社が登録した情報と賃貸希望者が必要とする設備条件をマッチングさせ、ヒットした物件を紹介します。したがって、賃貸希望者が希望条件として挙げる設備が登録されていない物件は、紹介の候補から外れてしまい、賃貸希望者の目に触れる機会がなくなります。
このため、不動産管理会社は物件の魅力となる設備を漏れなく記載することが重要です。これにより、賃貸仲介業者は物件の魅力を十分に伝えることができ、借り手を引き付けやすくなります。
情報を知らせるタイミング
・募集を始める時
募集を始める際には、できるだけ早く賃貸仲介業者に情報を提供することが重要です。多くの投資用物件では、賃借人が退去し、原状回復工事の後、新しい賃借人に住んでもらうルーティーンが一般的です。不動産オーナーにとって一番の損失は空室期間なので、賃借人の入退去の間隔(=空室期間)をいかに短くするかが収益性を上げるコツになります。
そのため、不動産管理会社は、前の賃借人から解約通知が出たタイミングですぐにオーナーへ原状回復工事と次の募集条件についての提案を行い、決まった内容で迅速に募集活動を開始し、賃貸仲介業者へ知らせることが重要です。早期に情報を共有することで、仲介業者は物件を迅速にリストに追加し、早い段階での露出を確保できます。
ただし、実際の部屋の様子は賃借人が退去した後でなければ確認できないため、長期間に渡る入居の場合などでは原状回復工事の費用予測が難しいことも事実です。例えば、短期間の入居の場合などは、比較的損耗が少ないことが予想され、原状回復工事も必要最小限の表層だけで済むことが多いです。しかし、十数年に及ぶ長期で入居した後の室内状態は、表層+水まわり一式の設備交換で結局フルリフォームが必要な場合もありますし、一方では長期間の入居でもセカンドハウスでの利用だったため非常に綺麗な状態でハウスクリーニングのみで済んだということもあります。このように原状回復工事の予測が難しい場合は、前の賃借人が退去し、室内を確認した後で正確なプランニングをする方が良いこともあります。
不動産管理会社は、単に早く募集活動を始めるのではなく、入居者の属性や入居期間、これまでの修繕履歴などを考慮し、オーナーに対して最適な提案をすることが求められます。
・募集条件に変更があった時
募集条件に変更があった場合は、すぐにレインズやリアプロなどの自社で登録した情報をアップデートし、賃貸仲介業者にも知らせることが大切です。例えば、賃料の値下げ、入居可能日の変更、人気設備の導入など、条件が変わることで賃貸仲介業者が抱える賃貸希望者の条件に合致する物件になるかもしれません。リフォームが完了しても、リフォーム前のマイソクを使い続けていたり、前回の募集活動の情報を更新していないのは以ての外です。
賃貸仲介業者は常に市場の物件情報を把握しており、自分たちの顧客に迅速に情報を伝えることで成約に導くため、最新の情報を必要としています。募集活動をしている物件に何か1つでも更新情報があれば、その情報の鮮度が落ちないうちに賃貸仲介業者に紹介することが重要です。これにより、物件の露出が増え、早期の成約につながる可能性が高まります。
掲載ページで使ってもらう写真を用意する
インターネットが普及し、物件検索サイトで賃貸希望者が物件の室内写真を見て部屋探しをすることが当たり前になった今、質の高い写真は物件の魅力を伝える上で非常に重要です。不動産管理会社が賃貸仲介業者に部屋の紹介をお願いする時は、賃貸仲介業者が室内写真を撮影し、その写真をインターネットなどに掲載して募集活動をする場合が多いですが、募集活動を始める時点で、不動産管理会社側で高品質な写真を用意して賃貸仲介業者に渡せば、賃貸仲介業者の撮影の手間も省け、彼らが望む早い紹介・情報発信に繋げることができます。写真の撮影時には、広角レンズを使用して部屋全体の広さを強調したり、天気のいい日の自然光と照明を活かして明るく清潔な印象の写真を撮ることをおすすめします。また、物件のアピールポイントとなるような部分や、賃貸希望者が必ず見たい水まわりの写真を単体で撮っておくことも大切です。
賃貸仲介業者の担当者と信頼関係を築く
アナログな方法ですが、賃貸仲介業者の担当者との信頼関係を築くことは、物件を優先的に紹介してもらうための重要なポイントです。メールや電話だけでなく、直接店舗に足を運んで顔を合わせて話す機会を作ることが大切です。これにより、賃貸仲介業者に顔と名前を覚えてもらい、「この人は新しい情報を持ってくる」という印象をつけることができます。さらに、市場の最前線で活動する賃貸仲介業者の担当者とコミュニケーションをとることで、市場動向や物件のメリット・デメリットを把握できます。これらの情報をオーナーに伝え、物件の改善活動に活用することが可能です。
具体的な例として、名古屋市で弊社が管理する物件についての改善事例を紹介します。
【物件概要】
住所:愛知県名古屋市中区新栄
交通:地下鉄東山線 新栄町駅から徒歩6分
構造:鉄筋コンクリート造6階建
築年数:2000年3月
この物件の成約件数を上げるため、2024年3月に弊社の営業担当が30社の賃貸仲介業者を訪問し、競合物件と比較して何か弱点となっている点はないか、どうすればもっと紹介する機会が増えるかという内容について賃貸仲介業者の率直な意見を伺ってきました。その結果、約20社から「無料のインターネットが付いていないため、来店したお客様のニーズに従って物件検索をしても検索に引っかからず、紹介できていなかった」との指摘を受けました。この意見を基に、オーナーに改めて無料インターネットの需要の高まりを伝え、導入を提案し、同年6月に承諾を得て、工事は10月に実施の予定となっています。
この改善により、物件の募集活動がどのように変わるかは今後確認していきますが、既に賃貸仲介業者からは「紹介しやすくなった」との嬉しい声が寄せられています。
このように、賃貸仲介業者の担当者と信頼関係を築くことで、物件を紹介してもらう機会が増えるだけでなく、変動する市場ニーズに対応した不動産投資活動の提案も可能になります。
小さな対策の積み重ねが満室経営の源
本記事で紹介した賃貸仲介業者対策は、弊社が行うリーシング活動の一部です。一つ一つは地味な対策かもしれませんが、これらの対策を積み重ねることで、数年後には物件の空室率に圧倒的な差が生まれます。創業から50年以上、管理戸数10,000戸以上、入居率97%以上の実績を誇る当社のノウハウを活用し、満室経営を目指しましょう。お困りのことがあれば、ぜひ当社にお問い合わせください。経験と知識を持った専門のスタッフがオーナー様の専属担当になり満室経営のためのご相談に応じます。